あなたが楽に生きることは、世界を変える力になる!

昨年末に、本を出版しました。この本には、私の人生の体験を交えながら、心の奥の仕組みについて詳しく書きました。しかし、本の構成上、書ききれなかった大切なエピソードがあります。

今日はその一つ「家系に受け継がれた価値観や信念」が、「どのように人生に影響を与えるか」について書いていきます。

私の母と父は、正反対の性格を持っていました。母はとても真面目で慎重な人でしたが、父は自然に囲まれて育ち、のびのびと自由な性格。この違いには、二人が育った環境や教育が影響していたのです。

父は山奥で生まれ、豊かな自然の中で育ちました。厳しいルールに縛られることなく、自由にのびのびと暮らしていたので、柔軟な考え方や自由なイメージを持っていました。一方、母はお寺をある地域に開いた家系で育ったのです。そのため「欲を抑え、謙虚でいること」を何より大切にしていました。そして、その価値観が代々受け継がれていたのです。

このような環境の違いから、母と父は対照的な性格を持つようになったのだと思います。そして、私が成長する中で、母の価値観が私に深く影響を与えていきました。

子どもの頃の思い込み

母の価値観が、私に強く影響を与えたのは、幼い頃の何気ない日常の中でした。
学校で先生に褒められたことを母に伝えると、母はよくこう返しました。

「大したことないよ」
「調子に乗ると痛い目に合うよ」

最初は、母がどうして一緒に喜んでくれないのか、子ども心に不思議でたまりませんでした。でも、何度も同じような言葉を聞くうちに、私は「自分を出すことは悪いことなんだ」「成功を喜んではいけない」と感じるようになりました。

母の言葉は、私の行動を抑えるように思えました。しかし、今振り返ると、これは母自身が家族や祖先から受け継いできた価値観の表れだったのです。

家系に受け継がれた信念

私の母がそうであったように、私の祖母や伯母もまた、謙虚さを何より重んじる環境で育っていました。

ある日、私の母の姉(伯母)がこんなことを話してくれたことがあります。「私たち姉妹は、褒められて育ってないの。だから、子供を褒めるのも苦手。また、甘え方もわからない。甘えたことないからね。」

それは、祖母の時代、さらにその先の先祖たちが生き抜いてきた価値観が引き継がれてきた結果でした。祖母の祖先は、お寺を開いた家系であり「欲を抑え、謙虚に生きる」ことが生きる知恵だったのです。戦後の厳しい時代を生きる中で、家族の平和を守るために、この価値観はとても大切だったのでしょう。

しかし、その価値観が、私の時代には生きづらさを生む要因にもなっていました。「自分を出してはいけない」「謙虚でなければいけない」という信念が、私の無意識に深く刻み込まれていたのです。

これらは、まさに私が人生で悩んでいたことに直結していました。

  • 「褒められても、自分に自信が持てない」 → 「謙虚でなければいけない」
  • 「人に頼るのが苦手」 → 「人に迷惑をかけてはいけない」

このような思い込みが、私の行動や選択を狭めていたのです。

大人になり、心理学を学ぶ中で、私は初めて自分の無意識の信念に気づきました。それは、「自分を表現してはいけない」「人前で輝いてはいけない」と自分を抑える考え方でした。そして、その信念が私の行動を制限し、生きづらさを生んでいたのです。

もちろん、この信念を手放すことは簡単ではありませんでした。それは、私個人の問題ではなく、代々受け継がれてきた家族の「家宝的な信念」でもあったからです。しかし、少しずつ「自分を出しても大丈夫」という感覚を取り戻していくうちに、心が軽くなり、自分自身を受け入れられるようになりました。

いまを楽に生きれることは、世界を癒す!

こうして私は、「自分を出してはいけない」「謙虚でなければいけない」という無意識の強すぎる信念から自由になり、心からの安心感や満足感を手に入れることができました。

この変化は、私一人だけのものではありません。きっと、亡き母も祖母も、そして先祖たちも、私が自由に生きる姿を見て、心から喜んでくれていると思います。

なぜなら、私が自由に、安心して自分を表現しながら生きていることは、「祖先に根付いた信念を手放しても、安心して生きていける」という証明になったからです。

この変化は、自分だけでなく、自分に関わるすべての人にとって、深いレベルでの癒しにつながります。そしてその影響は、自然と未来へと広がっていくのです。

だからこそ、今のあなたが自分らしく輝いて生きることは、あなたに関わるすべての人にとっての癒しや喜びなのです。あなたが安心して、自分らしく生きる姿は、周りの人たちに安心や希望を与え、新しい可能性を広げていきます。

2025年、あなたが心を軽くし、自分らしく生きることで、自然とあなたの人生だけでなく、周りの人たちも幸せになっていくことを覚えておいてくださいね。

2025年が、あなたにとって素晴らしい1年になりますように!

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Profile

『ありのままのあなたが輝く生き方を引き出す専門家』 心理セラピスト
梨村 幸代(YUKIYO NASHIMURA)

ニュージーランドで3年半働き、日本との文化や価値観の違いを目の当たりにした経験から、日本に居た時には疑問に思っていなかった自分自身の考え方などに向き合うようになり、心理学やヒーリングなど精神面に興味を持つようになる。
その後、「人が自分らしく生きる為のサポート」をしたいと思い、溝口あゆか氏主宰のカウンセラー養成講座を受講し、ディプロマを取得。2011年より、リラクゼーションセラピストとして、約8000人以上の心身のケアーに携わる。

現在は、「自分らしく生きたい」という方に、その過程で感じやすい悩みやモヤモヤを一緒にひも解き、本来持っている自分の力を再発見する「個人セッション」や「ワークショップ・講座」などを行っている。